オリビエートの坂の上

観劇のメモを投げ込む予定です

髑髏城の七人 Season月 上弦 12/17感想

《本記事にはネタバレを含みます》
《下弦の記事のことは忘れて読んでね!》
※というか下弦二回目を先に見たんですけど個人的に辛すぎていつまでもまとまらないので先にこっちを上げます。
 
 

■上弦 12/17 マチネ(上弦観劇初回)

 
アッ...アア...?
 
ぼーっと歩いてたら突然ゴッ!って顔面パンチされた...エエッ?
上弦ちゃ...ん...?
 
最初は天魔王のそんなのは殿じゃない!!!で心臓が極端に収縮してヴェッ!?となり(その前のいいことを教えてやろう、というセリフの言い方が穏やかだったので完全に油断してた...卑怯な...この天魔王そういうとこあるよね)、
蘭丸を斬ったあとに頭抱えて苦しんで泣きそうになってるのを見て目からボトッと涙が落ち(目がじんとする...みたいな予備動作なくボトッだったので自分でアレッ?となる)、
三角座り見た瞬間ヴァァァって心の中で嗚咽...
蘭丸に庇われたときなんて動揺しすぎでもうやめてよ私の精神がぐちゃぐちゃだよ...(蘭丸がかばってくれた~って超煽り顔してたの誰だよ!)。
 
 
そして駄目押しに、
捨之介がいつまでも天魔王の落ちた方を見ていて、振り返り振り返り霧丸に引きずられていくところで背中蹴り飛ばされました。もう振り返らないだろ...ここまできたら振り返らないよな...?みたいな位置でもまだ戻りそうになってるから...
 
なんか唐突にタコ殴りにされたせいで、ところどころ記憶がないです。
上弦ちゃん暴力的すぎる。
 
 
全体的にはなんか高校っぽい!!(?)という感じでした。
そう、だから油断してしまったんだ...
 
【天魔王】
冒頭シーンでこれは殿のことが大好きな天魔王だ...ってなりました。
殿のことだけを見てて、心ここにあらず他のものは目に映ってない感。
 
この天魔王は純粋にというか正当に狂ってるのでちょっと心中を推し量るのは難しいかもしれない...
殿だいすき!!!蘭丸もすきすき!!でも蘭丸が羨ましすぎて憎たらしくてでもやっぱりすきだし苦しいよ!そしてなぜか二人とも殺してしまったよ!!!
(天魔王が手を下したかと言われるとアレだけど)
 
この天魔王、なんで光秀を唆したんでしょうね。
冷たい殿にちょっと意地悪()したつもりが最悪の結果に、という感じなんだろうか。
その程度で殿が負けるはずがない、と盲信してても不思議じゃないなとは思います。
 
さみしがりで甘えたっぽくて、
自分の身を守る・隠すような動作が多いのが印象的でした。マントで自分の体をすっぽり包んでいたり、無界屋で柱の影に隠れてたり(精神ぐちゃぐちゃポイント)。
この天魔王、人見知りですよねきっと...。
 
この天魔王も子どもなんですが、下弦の捻れた幼児性とはまったく別物で、まっとうに純粋に子ども。
 
無界屋襲撃で、荒武者隊の一人に刀ぶっ刺して手で柄?をガンガン上から押し込んでたの、アリを潰す子どものようで震えました(とても好き)。
 
 
顔隠したりの扇子使いとか、立ち姿、所作がものすごく美しかったです。
静止してるとまるで絵画。
この佇まいであのキャラクターは狂気にも程がある...
 
マントもすごかったです、まさに魅せ方を知っているというか。
マントといえば、無界屋襲撃の時の天魔王と蘭丸、マントの翻し方そっくり
隣に並んだ時にタイミングまで合っててこの双子ちゃんがァ...!ありがとう!ってなりました。(無界屋襲撃大好きマン)
 
 
【蘭丸】
えっこれ夢見酒飲ませても水がぶ飲みしてトイレいったら元に戻るのでは...?というパワー系蘭丸で、自分の意思も意識もはっきりしてそうに見えたので、ある意味最狂カードかもしれない。
 
最初に天魔王に再会した瞬間にストンと落ちたのかな、という気もしたけど、それでも怖すぎるよね...無界屋作って大事にして、っていうのと皆殺しにして、っていうのが直結してるってことにならないですかそれ...両立じゃなくて。
上弦蘭、いったいどう考えれば...正気こわい...。
 
というか登場シーンで、オオッ、なんか男前が殴り込みかけてきた...!?勢いすごいね?全然儚くないね...?と動揺したのが後に響いてちゃんと捉えられてない気もするので、次回の課題にします。
 
蘭丸になってからの白塗りのお顔めっっっちゃ男前でついオペラグラス覗いてしまった...神の祝福かな...
 
 
【捨之介】
元・育ちのいいお坊ちゃんというイメージ。この人が信長に夢中だったというのは、考え始めるとなかなか奥深いものがあります。
 
完全に爽やか好青年なのに風に吹かれる度に闇がちらちら見える、危ういというか独特のバランス。
 
なんだろなこれ~と思ってみてたら、
これが後半も後半の、ふらふら天魔王を追おうとするシーンで突如ギャギャっと効いてきて。
車で走ってたら突然目の前に人が!!!跳ねたよね今!?!?あれっ跳ねられたのは私!?みたいな衝撃(?)。
 
そのあとのシーンも荒々しいというか荒廃したというか、いい子が転ぶとこうなるのか...ここで...ここでそれを出してくるの...という。
 
前半お坊ちゃんだなぁという印象しかなかっただけに、なんか轢かれた感がすごい。
 
この路線がパワーアップしたら最終日には化け物が見られるのでは...という妙な高揚感があります。
 
 
しかしこの捨之介にあの天魔王はむごいのでは...あんな最期遂げられたら、そりゃああなっちゃうよな...爽やかな好青年の胸にドロドロの杭を打ち込む悪魔の所業...
 
 
 
ほかのキャラもみんな違ってみんないい状態でしたが、一番違ったのが、
極楽太夫がお母さんだ...!ということ。
無界屋襲撃の直後、死体に囲まれながら自分の腿と顔叩いて立ち上がって、兵庫を立ち直らせて轟雷筒抱えた時には笑顔になってた...
あんまりにも強くて、初めて笑顔で泣きました。
(私は強くあろうとすることが強いということだと思うタイプです)
 
蘭丸とも母子という感じだったので、ある意味男女の関係にあるより辛かったのではないかと思います。
男女の仲なら憎む心も手伝うだろうけど、自分の子どもを心底憎んだりはできないですもんね...わが子を手にかけた時、どんな気持ちだったんだろうと思うと。
 
あと印象に残ったのは、霧丸の家康への直談判の時のセリフのタメ(ぐっときました)と、兵庫のプロポーズかなぁ(すごくこの兵庫らしかった)。
 
 
上弦はなんかヤバそうだな、というのはほかの方の感想とかチラチラみて思ってましたが、突然目の前に現れて全力パンチ顔面にかましてくるスタイルは何なんです?
でもしばらく経つと、あれどこ殴られたんだっけ...もう一回行って確かめなきゃ...みたいになるので髑髏城こわい。
 
 
 
とりあえず次は下弦予定なので、傷口ペロペロしてもらってきます...。
 
ううう上弦ちゃんに殴られたよ...下弦ちゃん慰めてくれ...(なお下弦ちゃんは傷口を優しく舐めてから抉ってくる模様)